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ある創業者について書く。
メディアの評判は、本人が本人のために行っている宣伝活動を差っ引いて考えれば、ま、可も無く不可もなしとうところか。 所謂「ヒルズの勝ち組」風のお兄ちゃんである。実態は、創業して、投資家から金を集めて、銀行から借金して、事業を潰す寸前のところまで行った、という、ま、勝ち組と呼ぶには少し抵抗のあるキャリアではあるが。最終的にはさる企業の傘下に入ることで、救われたが。借金ごと。 それでも、本業そのものは、真面目にやっていればそれなりに儲かる事業であり、またそこまで事業を育てた手腕には敬服する。が、そこまでの借金(年末ジャンボ一等前後賞を数十回当たる必要あり)を他人様に放り投げて、シャアシャアと別の場所で成功者面しているのは、ま、他人事ながら、その借金を背負った人々には同情してしまう。 その事業の建て直しに関わった人と話しただけの認識ではあるが、そして無論これ以上詳しく語るわけには行かないが、その人物は、創業のパワーは持っていたが、経営のパワーは残念ながら持っていなかったように思う。 その人物は、本業がいよいよ儲かると言う段になって、次の「創業」に手を出してしまった。また、同類の「創業」以外の能力に欠けている他人に投資してしまった。ファンドからもお金を入れ、銀行からもお金を入れた。 会社の実態に比して会社の構造は複雑になり、人物の肩書きも増えていった。ファンドからも人材が派遣されてきた。それもまた、その人物の望む創業の一面であったろう。ただし、損と借金だけが雪だるまのように増えていった。(どうもこの手の創業者には、身の丈以上に会社構造をややこしくしたり、身の丈以上の投資案件に手を出してみたり、というパターンが多いような気がする。さすがに名刺の上に肩書きが増えることがモチベーションになっているのではないか、とは言わないが。) そして、さる大手資本が、その事業ごと丸々買い取ることとなったのである。宝くじ以上の幸運である。 しかし、褒めるべきかとも錯覚してしまうくらい、その人物は、懲りていないのである。 懲りていないどころか、次の「経営」に手を出しているのである。繰り返すが、何の経営であるかは言えない。が、果たして、この人物にその経営を任せて良いか、不安である。 ひょっとすると、創業者と言うものはそういうものかもしれないが。 ひょっとすると、私のほうが小市民的退嬰のなかで、そういったダイナミズムを失っているだけかもしれないが。 PR |
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